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 2023年2月号 No.382


ギター大好きみんな集まれギターコンペティション神奈川大会で稲葉紀美子さん、白鳥修一朗君が金賞(2月1日更新)

 1月21日(土)に吉野町市民プラザで行われた上記コンペティションにおいて、B部門で出場の白鳥修一朗君とPG部門で出場の稲葉紀美子さんが見事金賞を受賞、全国大会への出場が決まりました。全国大会は3月26日に銀座ヤマハホールで開催されます。全国の金賞受賞者の演奏を聴くことができますので是非お出かけください。入場は無料です。

第51回神奈川新人ギタリストオーディション出場者募集中(2月1日更新)

神奈川ギター協会では上記オーディションの出場者を募集中です。課題曲が弾けるレベルの方でしたらどなたでも出場できますので、まずは力試しという方もぜひご検討ください。
<会場>2023年7月2日 (日) 横浜市磯子区民文化センター「杉田劇場」
<予選12:30~>
■課題曲:M.ジュリアーニ作曲/アレグロ・ヴィヴァーチェ(リピートなし、D.C.あり、版自由)
■自由曲:3分以内の独奏曲
<本選17:00予定>
■課題曲:A.ムダーラ作曲/ルドビコのハープを模したファンタジア(版自由)
■自由曲:6分以上10分以内の独奏曲
<応募資格>過去の当オーディション合格者以外の全ての方
詳細はこちら

編集後記(2月1日更新)

 今月は久しぶりに「ギターのお悩み相談室」です。昨年の現代ギター誌短期連載の際に誌面で取り上げられなかったお悩みについて回答していきます。
 今回も2つの質問をとりあげますが、一つ目は「ギターの弦を張り替えるタイミングや弦の寿命について教えてください。また、張り替える際の手順について守った方が良いことはありますか?」というご質問です。
 まず、弦の寿命、張り替えのタイミングですが、一般的なアマチュアギタリストでしたら出来れば3〜4ヶ月に一度、少なくとも半年に一度は張り替えるペースで良いと思います。弦の寿命という意味では、切れなければ使えると思っている方もいるようですが、音が曇ったり、音程が悪くなるなどの問題が生じてきたら寿命と言えます。見た目では4弦の2フレット、3フレットあたりが黒っぽくなってきたらそろそろ交換時期で、低音弦の金属にほつれが見えるようだと限界を超えており間もなく切れてしまいます。
 また張り替えの手順の注意点ですが、慣れていない方に見られがちなミスを2つあげておきます。1つ目は低音弦の向きが決まっているメーカーの製品を使っているのに、気が付かずに逆さまに張ってしまうケースです。向きがある弦というのは片側は金属の巻きが詰まっているのにもう片方は巻きが荒く強度が弱くなっているものです。ブリッジ側にはしっかり巻きが詰まった強い方で留めないと切れやすいので気をつけてください。もう一つはギヤーの方の留め方ですが、ナットからなるべく真っ直ぐの状態で巻き込んでいくようにしてください。ヘッド部分を正面から見た時にナット部分から弦が急に曲がってしまう巻き方は良くありません。
 次の質問は「プロギタリストになるには留学が必要でしょうか?」です。僕が20代の頃はまだまだ「海外でギターを勉強してきた」というだけでいわゆる「箔が付く」といった感覚は残っていましたが、当時ですら実際にはそんなに甘いものではなく、留学しただけでプロになれるというようなことは全くありませんでした。
 しかしインターネットがない当時のこと、日本で得られるギター関係の情報や、海外のギタリストの演奏に触れる機会は非常に限られており、留学で得られるメリットは現代では考えられないほど大きいものでした。しかし海外に行く敷居は今とは比較にならないほど高く、当時は一旦海外留学したら「一旗あげないかぎり帰国できない」という感覚もあったくらいです。
 というわけでご質問の回答ですが、少し前まではフランスやドイツ、アメリカの音楽大学に留学するのは一流ギタリストにとって当たり前でしたが、今は留学のメリットが一周りして必ずしも必要という時代ではなくなったような気がしています。ある意味、音楽のプロという形が多様化しており、留学した方が良い人もいれば費用対効果がそれほどでもないという方もいるのではないでしょうか。日本の音楽大学で勉強しながら、短期の滞在でちょこちょこ海外の講習会やギターフェスティバル、コンクールに参加し、海外のギタリストと日常的にSNSなどで情報交換する、といったことでも大きな成果が得られる時代になっていると思います。
 ここからは余談ですが、僕がスペインで出会った日本人ギタリスト(の卵)の中には留学の成果が上がらないことが理由で帰国できずに何年間も無為にしている人が何人もいました。ある人はギターも全く弾かなくなって引きこもってしまい、アパートのドアの内側にジャガイモを積み上げたバリケードをして数ヶ月とか、予定の留学年数を大幅にオーバーして経済的に困窮、「毎晩丑三つ時に必ず出る!その代わり家賃は¥3000」のアパートで暮らしている人、とか笑うに笑えない話がいくつもありました。ということで 「今月の1枚」は僕の1984年スペイン・アルコイにて、です。(ほりい)

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