GSNトリオ旅報告〜2004年06月13日

岩手その1

 明日からGSNギタートリオとパーカッションのP.ヴァルガスの岩手県公演がスタートです。日頃生演奏を聴く機会の少ない地方の児童、生徒を対象に行う文化庁助成事業という事で、2週間で17カ所の移動というハードスケジュールです。明日は昼頃に楽器や音響機材を機材車に積み込む作業をした後、メンバー4人は3時過ぎの新幹線で一関に向かいます。一関で先に現地入りしているマネージャーのYさんと合流、陸路を孤独に走り続けてくる機材車と舞台担当のミッチョンことFさんも少し遅れて到着するという段取りです。 今日も午前中はレッスンでしたが、午後は旅の荷物の整理で結構たいへんでした。まずは大切な楽器の準備からということで、メインに使う「オベーション」(写真右)と予備の(ゴダングランドコンサート)の弦の張り替えや電池交換。それから実は楽譜の整理もかなり大変です。なにしろGSNのレパートリーの譜面だけで厚みが5cm以上。その中から今回の予定曲と予備の曲の譜面を選び、さらに全部のコピーをとってサブセットを用意するのです。何もそこまでしなくても・・、と思うかもしれませんが全てオリジナルの編曲なので無くしたらどこにも売っていません。2年前の秋田公演ではこのサブセットのおかげで命拾いをしたこともあって最近はこれを欠かせません。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月14日

岩手その2

 東北新幹線で2時間半、夕方6時前に一関に到着、マネージャーのY武さん(女性・年齢不詳)と合流。すぐに駅から5分ほどのホテルにチェックインし、まあすることもないしとりあえず打ち合わせ、ということでホテル内の和食レストランへ。ここでいきなりお通しで出てきたのが、「焼き海鞘(ほや)」(写真)。海鞘は今がまさに旬で6月いっぱいまでが最高においしい時期だそうです。海鞘はいままで何回か食べたことがありますが、どうしてもあの独特の香りに抵抗があって好きになれません。ただ焼き海鞘は初めてなので、どれどれといいつつ味見をしてみました。それでどうだったか、というと、まあ何とも言いようのない・・むにゃむにゃ、という感じです。ところが驚いたことにヴァルガスは「何これ?貝?」などと言いながらぺろりと一気に全部食べてしまいました。変なブラジル人です。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月15日

岩手その3〜民話のふるさと「遠野」

演奏初日の今日は一関から東に30分ほどの大東町での公演。午前中は猿沢というところで小中学校公演、午後はそこから10分ほど移動したところにある町の体育館で町内6つの小中学校合同のコンサートでした。いつもながら初日は体が学校公演のリズムに慣れていないのと機材のトラブルの心配などで落ち着かないのですが、無事に2回のコンサートを終えホッとしました。 しかし休む間もなくすぐ移動です。次は1時間半かけて「民話のふるさと」で有名な遠野へ到着。今日のホテルは新しく近代的なホテルでサービスも過不足ない素敵なホテルです。このホテル内には「語りべホール」というのがあって、毎日地元の語り部の会の方の語る民話を聴くことが出来る、ということで早速行ってみました。畳の広い部屋の真ん中にある囲炉裏を囲んで座ると、想像より少し若いおばあちゃんが独特の口調で民話を語ってくれます。いたずらなカッパの話など30分ほど聴かせてもらい、昔の貧しい農家の子どもになったような気分になったところでみんなで外出。またまた囲炉裏を囲んだのですが、今度は「炉端焼き」で一杯、一気にオジサンに戻った次第です。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月16日

岩手その4〜「遠野〜宮古」

 今日の朝の移動には参りました。朝7時半過ぎに遠野を立ち、北へ向かって一時間ほどで川井村に着いたのですが、山間部のくねくね道を走り続け厳しい峠を超えるルートに皆車酔いでへろへろになってしまいました。ただ車窓からの景色は素晴らしいし天気は快晴、半袖シャツでは少し涼しいくらいの気温で空気は本当に清々しく、程なく体調も回復し、無事公演を終えました。午後は20分ほど移動し新里村で演奏、午前午後ともに小中学校合同のコンサートでしたが子どもたちの反応も良好、楽しんでもらえた様子でした。その後は一時間の移動で4時半に宮古に到着、わずかな時間でしたが少しは観光でもしようということで「浄土ヶ浜」という白石が敷き詰められた素晴らしくきれいな浜に行ってきました。(写真)

GSNトリオ旅報告〜2004年06月17日

岩手その5〜〜マンボウ

初めて食べたマンボウ。見た目はほぼ烏賊の刺身風で酢味噌あえにしていただきます。お味の方はまあなんというか、何にもない、といったらいいのか・・。味なし、香りなし、歯応えなし。

岩手その6(宮古〜岩泉〜一関)

 宮古でマンボウを食べた翌朝は6時起きで出発、一時間以上の移動で龍泉洞で有名な岩泉へ。午前中は町の公民館に近隣の数校から小中学生500人以上が集まって公演、午後は30分の移動で小学校の公演。この後が大移動で、岩泉から一関まで距離150km以上、3時間かけて7時近くに到着しました。これまで日本中の山間をあちこち見てきましたが移動中に見てきた岩手県の山々とその間を流れる清流の様子は格別のように思いました。どこが他の地方と違うのか考えてもよく分からないのですが一ついえるのは、人工的な手が加わっていない川が多いことです。川の両岸や、川面で流れを分ける大小の岩などが自然のままで、これぞ正しい日本の清流、という感じです。来週は三陸海岸沿いの移動が多いので今度は海岸の景色も楽しみです。それから明日は公演が午後のみということで早起きして「中尊寺」に行ってみようと思っています。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月18日

岩手その7(一関〜中尊寺〜花泉〜東京)

 一関から中尊寺がある平泉まではバスで20分ということで、半日のオフを使って出かけてきました。9時前に中尊寺の参道の入り口に着き、本堂、資料館、金色堂と奥行き1キロほどですが駆け足で見学してきました。金色堂は鉄筋の建物の中で雨風から守られて保存されていましたが、これは近年に始まったことではなくすでに江戸時代から覆堂(おおいどう)があってこれも重要文化財として移築、保存されていました。それはそうと僕の中ではどうしても<中尊寺=ミイラ>という式が成り立ってしまっています。小学生の頃にたまたま読んでいた本に藤原三代(四代)のミイラの写真が載っていて、仏僧姿の和風ミイラというのに衝撃を受けて、あまりの怖さにしばらく眠れなくなったほどだったのです。30年以上たった今、もしかするとあの和風ミイラの実物にお目にかかれるのでは、などと怖い物見たさの期待もわずかにあったのですが、実物の公開どころか発掘時の写真などの資料も見ることが出来ませんでした。なぜ全く触れられていないのか不思議な気がしました。(もしかすると別の資料館があったのかもしれませんが)ちなみに金色堂は撮影禁止ですので添付の写真はパンフレットを接写したものです。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月18日

岩手その8〜大船渡へ

 金曜の夜に一度横浜に帰り土曜日は一日レッスン、そして今日はまた大移動です。東京から新幹線で一関、ここで快速ドラゴンという名前はすごいが2両編成の低速列車に乗り換えて現在大船渡へ向かっている途中です。一度宮城県は気仙沼などを通過、再度岩手に入ります。5時間の移動はかなり暇ですが大橋兄弟はウイスキーを飲みながら隣に座った地元のおばちぁんを相手にギャグを連発して笑わせています。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月21日

岩手その9(大船渡〜釜石)

 大船渡はJRの駅を出て2〜3分歩くと漁船が沢山停泊している海辺に出ます。昨晩はその港の目の前にある三陸の幸のお店で海鞘(ホヤ)を賞味しようという事になりました。「本場」「旬」「鮮度」の3拍子揃ったものは都会のものとは全く別物、というのはよく言われることですが、今日はこの「ホヤ」の3拍子にお目にかかれるということで勇んで暖簾をくぐったわけです。早速年季の入ったおばちゃんに「今日のお勧め」を尋ねると迷わず「ホヤ」という答え。運ばれてきたホヤは姿のままの殻の中に刺身が入っているのですが、一切れがかなり大きめな上、肉の内側には内臓のようなディープな部分が残っていて口に入れるのに少しためらいを感じます。メンバーそれぞれの感想は、 ○大橋(兄)・・これはさすがに旨い。気に入ったので追加注文するぞ! ○大橋(弟)・・んー、まずくはない。15分たっただけですでにアンモニア臭が鼻についてきたのでやっぱり地元でなければだめ。 ○ヴァルガス・・これはフルーツみたいね。おいしいよ。 ○堀井・・かなりでかい一切れを口に入れてしまい涙目状態。やっぱりこの絵の具のような、薬のような、何ともいえない香りは駄目でした。 そんなこんなで岩手公演も第2ラウンドに突入したわけですが、今日は午前、午後ともに大船渡の小学校での演奏。超元気な子どもたちで楽しんでもらえたようでした。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月22日

岩手その10(釜石〜山田町〜田野畑村〜一関)

 今日のスケジュールはおそらく今回のツアー中一番の強行軍です。7時半前にはホテルを出発、8時15分に山田町の公民館に着きすぐにセッティング、9時半本番。11時に山田町を出発、三陸海岸沿いを60キロ以上北上。右側の車窓からとぎれとぎれに見えてくるリアス式海岸の景色は本当に美しいのですが、みとれている間もなく12時40分田野畑村のホールに到着、バタバタとセッティングのあと急いでお弁当を食べて2時本番。3時半過ぎに田野畑村を出発、3時間の山間の道と1時間の東北自動車道の計4時間かけて再びというか三度目の一関に到着。さすがに皆くたびれて今日は各自適当に食事しようと言うことで解散しました。今回の岩手公演もいよいよ終盤、あと3日、6公演ですが気を緩めずに行きたいと思います。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月23日

岩手その11(一関〜平泉〜室根村〜気仙沼)

<  今日の午前は先週金曜日に観光に立ち寄った平泉の小学校での公演。中尊寺と並ぶ平泉の名所「毛越寺」のすぐ隣にある小学校なのですが、ものすごい豪華体育館でびっくりしました。可動式の客席、照明設備のついたステージ、エレベーターなど、これが公立の学校!?というほどの豪華さでした。午後は1時間の移動で室根村に向かい、村民体育館で村内の小学校合同のコンサートでした。4時に終演、20分ほどで次の宿泊地気仙沼に到着しました。気仙沼というと「け〜せん〜ぬ〜ま〜」という演歌のワンフレーズがどうしても浮かんできてしまうのですが、その前後の曲を知らないので「け〜せん〜ぬ〜ま〜」だけが頭の中でエンドレスに流れてきて困っています。そして夕食、ここは一つ、気仙沼名物「フカヒレ寿司」を賞味しない訳にはいきません。地元の方にお勧めのお寿司屋さんを教えてもらったところ、フカヒレ寿司を最初に考案したという元祖のお店だそうで期待が高まります。感じの良いご主人に話を聞きながらいくつか握ってもらったところで、いよいよお目当てのフカヒレへ。フカヒレ姿握り(写真)は予想よりずっとさっぱりしておりかすかにフカヒレの香りが残るといった感じです。食べる前には、中華のフカヒレの姿煮が握りに乗っているのかと思っていたのですが、全く中華の風味はなくて和風の味付けで下ごしらえをしてあるそうです。その後も「鮫の心臓の握り」「鮫の腸」など珍味も堪能してお店を後にしました。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月24日

岩手その12(気仙沼〜陸前高田市〜千厩町〜住田町)

 今日の午前は陸前高田市で小学校公演。ステージに出ていき、最初の音を弾こうとしたまさにそのときのこと、学校のすぐ横からなにやら町内放送らしいスピーカーの声が響いてきました。この放送が終わるまで待ってから演奏をスタートしようとしたのですがこれがなかなか終わりません。何のお知らせかと思って聞いているとなんと「熊が出没するので気を付けましょう!」結局熊に襲われることなく無事演奏を終えましたが、熊注意報の中演奏するのは初めてでした。午後は一関方面に戻った千厩町で町内の小中学校合同のコンサートを行ったあと最後の宿泊地の住田町に向かいました。

GSNトリオ旅報告〜2004年06月25日

岩手その13(住田町〜東山町〜一関〜東京)

 最終日の今日は午前が住田町のホールで小学校合同のコンサート、そしてラストは「げいび渓」で有名な東山町の中学校で小学校高学年と中学生の合同コンサートでした。こうして無事に2週間、17本の公演を終え一関に向かったわけですが、この2週間、梅雨の真っただ中だったにもかかわらず一度も雨にたたられず、さわやかな22〜23度の気温が続き本当にラッキーでした。各地で大きな被害があった台風6号も岩手に再接近したのが真夜中で翌朝には全く影響がありませんでした。そういえば今回の旅報告、一度も演奏の写真を載せていませんでした。食べ歩きの報告ではないのですから最後くらいは公演の写真です。